契約

誰も教えてくれない契約解除の「お作法」|合同会社コノチカラ

契約解除の方法は知っているけれども、契約解除のお作法は知らない方が多い。

そもそも、契約解除、などという法律行為にお作法もへったくれるもあるかい、という向きもあるだろう。

 

でも、あるのです。

契約解除のお作法は。

 

継続的取引契約、といった用語は聞いたことがあるでしょうか?

 

スポットで何かを依頼するのではなく、ある一定期間コレをお願いします、といった契約を継続的取引契約などと呼んだりします。

 

一定期間、取引関係が続くので「継続的」なのですね。

 

例えば、顧問契約とかコンサルティング契約などが一般的。

飲食店でも仕入先との取引を確固たるものにするために継続的取引契約を結ぶこともありますし、イラストレーターさんともインセンティブがらみで継続的取引契約をすることもある。

 

 

上記は、実際に弊社でも受任した契約類型です。

 

 

さて、ある一定期間、取引関係が続く契約を解除しようとなったときどうするか?

 

結論から言えば、「契約解除通知」をいきなり送付するのはやめておいた方がいい。

 

なぜなら、継続的取引をしていた、あるいは、していく相手方当事者だから。

 

原則論から言えば、いきなり解除通知を送りつけて、”さあ解除ね”、とやってもそれはいい。

 

ただ、契約解除のお作法としては、それはNG

 

先にやって欲しいステップがある。

 

 

それは、「そろそろ契約を解除したいと思うんだけれどもどうかね」、と、お伺いを立てること。

 

もちろんお伺いを立てる必要なんて普通はないのです。

 

法律にも、契約にも、特段の定めがなければ、それらに違背しないようにして解除すればそれでよろしい。

 

だーけどね。

 

お作法としてはNG

 

解除通知を受けた側の心象がよろしくない。

 

”今まで普通にやってきたのにいきなり解除ってどういうことだろう”

と思う、きっと。

 

もしくは。

 

”お互いにあまりメリットがない契約だからそろそろ見直しましょうかと言おうかと思ったのにいきなり解除か”

と、残念な気持ちになるかもしれない。

 

 

継続的取引契約ということで、関係性が構築できているはず。

 

これを機に、今まで培ってきた関係性をぶっ壊すつもりならそれもよし。

 

だけれども、この世の中、狭いからなあ。

 

 

解除通知を送る側には、相手の心象を害する気持ちなんてこれっぽっちもなかったのかもしれない。

 

ですが、結果的にそうなる。

 

なぜか。

 

その界隈のお作法を知らないし、教わらないから。

 

実務感覚がない専門家であるほど、「契約書通りに1ヶ月前に解約通知送ればOK」といったアドバイスにもなる。

 

 

もしも上記に挙げた後者の理由、「当初の契約通りに一ヶ月後に解約しましょうか?」と、解除通知を送付する前に話し合っていたら、「それであれば、一ヶ月早く、今月いっぱいで終了にしましょうか」となるかもしれない。

 

そうなれば、一ヶ月分の対価を支払わなくて良いことになる。

経営的にはプラス以外の何ものでもない。

 

だーけれども、そんなオトナの話し合いなしに、解除通知を送ってしまうと、そんな話にもならない。

一ヶ月分、会社としてムダ費用を支出しなければならない。

 

 

もちろん全ての継続的取引契約に当てはまることではないけれども、こういったこともあるのだよ、ということは知っておいた方がいいと思います。

 

契約解除、って一旦結んだ糸を切る行為ですからね。

 

合同会社コノチカラ代表社員行政書士阿部隆昭